敷金・保証金返還トラブル

賃貸物件から退居する際、忘れてはならないのが入居時に預けた『敷金・保証金』の返還。
ただでさえお金がかかる引越しだからこそ、賃借人からしますと敷金は適正な金額を、それも、できる限り多く返還してもらいたいものです。
しかし実際は、退居時の敷金・保証金返還をめぐるトラブルは後を絶ちません。 複雑な法律などが関連してくるため、早く解決するために専門家に相談する必要があります。

敷金返還

保証金返還

 

敷金返還

個人の敷金返還トラブル

個人で敷金・保証金の解決を図ろうとしますと、ほとんどの不動産業者はお客様(賃借人)の知識不足につけこんで何とか負担をせようとしています。

・自分は大手の会社からているから、敷金・保証金はきちんと返還されると思っている。
・契約書をほとんど見ていない。

クロスや畳など普通に使っていただけなので費用を請求される事はない。
など

このような方は危険です!

敷金は原則全額返してもらえるものです(あなたの財産です)
長く住んでいるから敷金が返ってこない・・というのは勘違いです
無知・丸腰の状態では損をするケースが多いのです

不動産業者は知識のない入居者さまになるべく多くの金額を負担させ、部屋を綺麗にして出て行ってほしいと思っています。(すべての業者がこのような考え方とは限りません)
よって借りる人は最低限の知識を付けて業者と交渉する必要がありますが、簡単ではありません。

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敷金返還トラブル事例

○○区2LDK敷金 294,000円 居住3年8カ月
【敷金返還額】259,875円 【敷金改善額】228,349円
・退去時全面リフォーム契約を前提に請求されていた相談者様から依頼を受任。

○○区 3LDK 敷金 336,000円 居住8年4カ月
【当初貸主提示額】▲126,845円(追加請求されていた)
【敷金返還額】302,190円 →【敷金改善額】429,035円
・比較的キレイに利用していた相談者様からの依頼を受任。喫煙なしもクロス等全面補修要求。
その他不要箇所までリフォーム要求。

○○区2LDK 156,000円 居住5年10カ月
当初貸主提示額】▲13,256円 (追加請求)
【敷金返還額】134,580円 →【敷金改善額】147,836円
・リフォーム不要な箇所を請求されていた相談者様から依頼を受任。

事務所テナント 敷金 462,000円 使用期間4年8カ月
【当初貸主提示額】 149,439円
【敷金返還額】351,929円 →【敷金改善額】202,490円
・ガイドラインを全く無視していた請求でしたが、借主様の主張を全面的に認めてもらえました。対応自体は誠実な貸主様でした。

敷金返還の基礎知識

・借地借家法

借地借家法は、賃借人の保護を目的として定められました。
借地契約・借家契約に関する民法の特別法です。

・敷金の特徴

1.敷金は、家主に預けているお金
敷金は、賃料等の担保として家主に預けているお金です。つまり、原則返還を受けるべきお金ということになります。
2.敷金返還請求のタイミング
判例上、敷金返還請求権は、建物明渡時に発生するとされております。つまり、敷金精算は、退去後に行います。
3.敷金の承継
家主(賃貸人)が変更した場合、新賃貸人に対し、敷金返還請求可能です。

・原状回復をめぐるトラブルとガイドライン
「現状回復」とは、民間賃貸住宅の退去時における原状回復をめぐるトラブルの未然防止のため、賃貸人・賃借人双方があらかじめ理解しておくべき一般的なルールとして、国土交通省が取りまとめたガイドラインです。

・東京ルール
平成16年3月31日に策定された「賃貸住宅紛争防止条例」と、同条例の施行に伴い作成された「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」の二つを東京ルールといいます。

・賃貸住宅標準契約書
賃貸借契約をめぐる紛争を防止し、借主の居住の安定及び貸主の経営の合理化を図ることを目的とした内容が明確、十分且つ合理的な賃貸借契約書の雛型のことです。

・賃貸借契約書の特約
賃貸借契約書に特約を設けること自体は、契約自由の原則から認められておりますが、借主(賃借人)に社会通念上の義務とは別個の新たな義務を課すことになるため、下記の要件を満たす必要があります。
【賃借人に特別の負担を課す特約の要件】
① 特約の必要性があり、かつ、暴利的でないなどの客観的、合理的理由が存在すること
②賃借人が特約によって通常の原状回復義務を超えた修繕等の義務を負うことについて認識していること
③賃借人が特約による義務負担の意思表示をしていること
(原状回復をめぐるトラブルとガイドライン P6~7引用)

・敷引特約
敷引特約とは、敷金の提供を受けた家主が、敷金のうち一定金額又は、一定割合の金員(敷引金)を、賃貸借契約終了時に、借主に返還しない特約のことです。
関西地方に多く見られる特約です。

・損耗の区分
①賃借人の通常の使用により生ずる損耗
②賃借人の通常の使用により生ずる損耗以外の損耗
これらについて、標準契約書は、①については賃借人は原状回復義務がないと定め、②については賃借人に原状回復義務があると定めている。
したがって、損耗等を補修・修繕する場合の費用については、①については賃貸人が負担することになり、②については賃借人が負担することになる。
なお、原状回復の内容・方法、①と②すなわち通常損耗分とそれ以外の区分については当事者間の協議事項とされている。
本ガイドラインでは、建物の損耗等を建物価値の減少と位置づけ、負担割合等のあり方を検討するにあたり、理解しやすいように損耗等を次の 3つに区分した。

建物価値の減少の考え方
A 建物・設備等の自然的な劣化・損耗等(経年変化)
B 賃借人の通常の使用により生ずる損耗等(通常損耗)
② 賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗等
(原状回復をめぐるトラブルとガイドライン P8引用)

・原状回復の定義
原状回復とは、賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること
(原状回復をめぐるトラブルとガイドライン P8引用)

敷金返還のポイント

契約書の『特約』『原状回復に関する条項』を確認
敷金返還の際にポイントになる点ですが、やはり重要になっていくる点は『契約書の文言』になります。その、契約書の文言でどこに注目すれば良いかと言うと、『特約』又は『原状回復に関する条項』に注目してください。
まず、普通の不動産業者でお部屋を契約した場合、ほとんどの契約書の文言に『特約』、もしくは特約が記載されていない場合でも、『原状回復に関する条項』は記載されていると思います。

下記例として、
特約
1.退去時のルームクリーニング費用、畳の表替えの費用は借主負担とする

原状回復に関する条項
1.本物件の明け渡し時において、乙は、通常の使用に伴い生じた本物件の損耗を除き、本物件を原状回復しなければならない

上記と全く同じ文言ではないとは思いますが、似ている文言が必ず契約書の中に記載してあると思います。貸主や、不動産業者は借主の方と敷金トラブルになると『特約や原状回復の文言が契約書の中に記載してあるので敷金からクリーニング代は引かせてもらいます。裁判所も記載してあれば有効と判断しています』等々言って、敷金から差し引こうとします。
しかしこのような言葉に騙されないでください!!
裁判所は確かに民法の原則である『契約自由の原則』によって、特約の存在は認めていますが、特約が有効になりえるのは下記のような場合です。

特約
1.退去時のルームクリーニング費用、畳の表替えの費用は借主負担とする。尚ルームクリーニング費用は30,000円、畳の表替えは1畳5,000円とする。

原状回復に関する条項
本物件の明け渡し時において、乙は、通常の使用に伴い生じた本物件の損耗を除き、本物件を原状回復しなければならない。尚ルームクリーニング費用は30,000円、畳の表替えは1畳5,000円とする。

最初にご説明した特約や、原状回復に関する条項とどこが違うのかは一目瞭然。
つまり、重要なのは契約時にクリーニング費用等の金額も含めて説明を受けているかどうかが一番重要なポイントです。
このように金額も含めて、契約時に説明を受けていない場合、基本的に裁判所は『消費者契約法』によって、当該特約や原状回復に関する条項は無効と判断しており、借主に原状回復義務は発生しませんので、クリーニング費用や畳の表替え費用を支払う必要はありません。

特約等が無効になっても支払わなければいけない場合もある!?
ただし、特約や原状回復に関する条項が無効になった場合であっても、ルームクリーニング代等を支払わなければならない場合があります。借主には賃貸借契約上、善管注意義務という義務を負っています。

この善管注意義務によって、例えば

・まったく部屋の掃除をしていなく、退去の際もそのまま退去してしまった。
・結露等が発生していたのに、対処していなくクロス等にカビが発生してしまった。
・じゅうたんにジュースをこぼしてしまい、放置しシミになってしまった。

等々、借主の方の不注意で発生してしまった場合の汚れなどの場合、いくら特約や原状回復に関する条項が無効になった場合であっても、支払わなければならない可能性が増えてしまう点は注意してください。(但し、上記のような場合でも経過年数等の考慮有

敷金返還のQ&A

Q1.保証金と敷金は異なるものでしょうか?
保証金と敷金は共に原状回復工事費用および未払い家賃等を担保するもので、名称は異なりますが性質は同様のものです。

Q2.原状回復義務とはどのようなものですか?
賃借人が物件の内装等を、借りた時の状態に戻す義務のことをいいます。
賃貸借契約書に原状回復義務が規定されている場合、例えば、事業者が建物をスケルトンの状態で賃借し、自ら内装を施したような場合、退去時には内装等を撤去してスケルトンの状態で明渡す必要があります。

Q3.内容証明書とはどのようなものですか?
無料相談時に返還されるべき金額と、当事務所への報酬を比較検討します。例えば3万円取り返せる可能性がある案件に2万円かけるのはどうか?相談者様にとってメリットがあるのか?メリットがない場合は業務をお断りしております。しかし、15万円返還される可能性があるなら、着手金と成功報酬あわせて支払っても4万円強なので、相談者様にメリットがあると言う事になります。
但し、結果は保証されたものではありません。相手の悪質度合いによっては難航することもあります。

Q4.賃貸借契約書では、特に何を見ればよいですか?
退去時の費用を抑える方法として、「専門施工業者への直接発注」が上げられます。
専門業者への直接発注を自ら実施して良いかを、まずは確認しましょう。

Q5.消費者契約法とはどのような法律ですか?
消費者契約法とは、消費者と事業者間の情報力・交渉力の格差を補い、消費者を保護する法律です。
この法律により、事業者側に有利な契約を取り消したり、無効にすることが可能となります。情報力・交渉力に格差の無いと考えられる事業者同士の契約の場合には適用されません。

◇行政書士の内容証明郵便原案作成

内容証明郵便は、トラブル解決のために強い効果を持っていますが、相手方に送付すれば、必ずトラブルが解決するというものではありません。
また、場合によっては、トラブルを大きくしてしまう原因になることがあります。
内容証明郵便を無駄なものにしないため、また、新たなトラブルの火種としないため、送付後の対応、対処法などを含めた、原案作成を作成いたします。

内容証明郵便原案作成

⇒ 20,000円(税込み)~

※成功報酬等追加費用は、発生いたしません。

行政書士の内容証明郵便原案作成のご依頼

 

保証金返還

テナント(法人)の保証金返還トラブル

ビル賃貸借では様々なトラブルが発生します。テナント入居時、契約期間中、更新時、明渡時など、様々な項目が複雑にからんできます。
トラブルが多発している原因の一つとして、景気の悪さがあります。マスコミが回復基調にあると報道しても、実際は倒産などの理由によって契約を履行できないケースが多いのであります。経済情勢だけではなく、それと同時に社会全般が権利意識に目覚めてきている。社会構造もこの権利意識の覚醒によって変化してきております。

保証金返還トラブル事例

契約者名と違う名前の会社がテナントと同居している場合
賃貸借契約を取り交わした会社の看板は確かに出ているが、違う表札もいっしょにかかっていることがあります。
家主の承諾なしに転貸して契約に違反すれば、一般常識から言えば契約を解除できそうですが、しかし、借地借家法では賃借人の軽微な違反があったとしてもそれを理由に賃貸借契約の解除までは認めないという判例が定着しています。

契約書では使用目的が事務所となっているが、店舗として使用している場合
この種の問題を事前に防ぐために、普段からテナントの情況を把握しておく必要があります。事務所から店舗へ、あるいは業種を変更しているというケースもあります。通常の賃貸借契約において、使用目的は契約で定められていますので、勝手に使用目的を変更することは契約違反であります。もし、契約で使用目的が定められていなければ、用途変更は自由になります。

保証金を担保に入れる方法
かつては、保証金を担保に入れるということは希なケースでありましたが、近年は、保証金を担保に入れることが多くなってきました。テナントにしてみても多額 の保証金をすべて自己資金でまかなうのが難しいため、銀行から借り入れて用意するのがほとんどになります。
保証金の性質が曖昧であるからこそ、実務上、問題に直面しやすい問題になります。

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保証金返還の基礎知識

事業用の賃貸借においてはアパートの賃貸と考え方が異なる為、注意が必要になります。
国土交通省の原状回復をめぐるトラブルとガイドラインは民間の賃貸住宅を想定してつくられたものです。また、消費者契約法に関しても事業者と消費者の契約を大前提としております。あなたが事業目的で店舗を賃借している場合には事業者×事業者となります。

保証金返還のポイント

事業者×事業者の契約になりますので、「契約書に借り主に不利な事ばかり書いてあるから無効だ!」とは言えない可能性が高いわけです。(あまりに一方的な契約の場合には例外があります)
商売人と商売人の契約になりますので細心の注意をもって契約に望む必要があるといえます

保証金返還のQ&A

Q1.消費者契約法における「消費者」「事業者」「消費者契約」の意味をそれぞれ教えてください。
消費者とは「個人」のことをいいます。この際に、店舗用として使用する「個人事業主」は、消費者に含まれません。
「事業者」は法人その他団体、および、事業として又は事業のために契約の当事者となる場合における個人のことをいいます。
個人事業主は、事業のために契約を行う場合には、この法律の「事業者」に該当します。「消費者契約」とは「消費者」と「事業者」との間で締結される契約のことをいいます。

Q2.

Q3.

Q4.

◇弁護士の任意交渉

事業者×事業者の契約のため、保証金や敷金から正当に控除できる費用は限られています。
それぞれ異なる領域で活躍してきたスペシャリストが、「経験・技能を結集することによって、総合的かつ有効・適切な法的サービスをより多くの方にご提供することが可能です。

弁護士の任意交渉のご依頼・お見積り

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